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科技

“読書習慣”で日中格差?「世界本の日」に合わせて微信が調査結果発表

邦人NAVI 邦人NAVI 2024-04-24


4月23日は「世界図書・著作権デー」 (世界本の日・世界読書デー:World Book and Copyright Day、世界读书日)」に当たった。1995年にユネスコによって制定された国際的な記念日であり、今年で29回目を数える。シェイクスピアやセルバンテスなど文学の巨匠たちの誕生日や命日に合わせてユネスコが定めたとされ、読書の意義を啓蒙し、著作権の重要性を世界に問いかける日でもある。



本がテーマのイベント目白押し

『世界本の日』に当たった本日4月23日、日本では読書会、作家を招いた交流会、ワークショップ、セミナー、ブックフェアなどのイベントが目白押しだった。「子ども読書の日」に制定されているため、子ども向けの読書啓蒙イベントも盛んだったようだ。


地域のコミュニティや図書館、学校、書店などが中心となって、読書をテーマとしたイベントが開催される動きは中国も同様だった。中国のインターネット上ではこの記念日にちなんだ話題は多く、デジタル読書のプロモーションに関する情報も目を引いた。


Weixinの統計レポートから




最話題の“神作”は?

「微信派」Weixin公式アカウントの記事によると、中国では2023年に518冊の書籍が“神作”の称号を受けた。閲読数でトップを占めた史鉄生著『私と地壇(我与地坛)』のほか、『北京でデリバリーをやってみた(我在北京送快递)』や、“ミリオンセラー”の『長安のライチ(长安的荔枝)』『三体』といった作品が話題になった。


閲読数が100万を超えた本が16作品にのぼった一方、読者が“下線マーク”を引いた“金言”のうち6フレーズが『ヒキガエル君、カウンセリングを受けたまえ。(蛤蟆先生去看心理医生)』に由来したことも注目に値する。



微信読書アプリの書籍紹介画面



読書時間が長い地域は?

前述の「微信派」Weixin公式アカウントの記事によると、読書アプリ「微信読書」の一人あたり平均利用日数(閲読日数)は、昨年(2023年1月1日~12 月31日)に前年比10.2%増の伸びを示したとされる。読書総時間では広東省が、1人あたりの読書時間では海南省がそれぞれ省別ランキングのトップとなった。江蘇省、北京市、浙江省、上海市(同順)も1人あたりの読書時間で上位に入っている。


一方、日本では、総務省がホームページで「令和3年社会生活基本調査結果」を元に「読書好きランキング」を発表している。過去1年間に「趣味としての読書」をした人の割合を都道府県別に比較したもので、トップは東京都の43.4%、最下位は青森県の22.7%だった。ちなみに全国平均は31.6%で、平成23年の調査の39.5%、平成28年38.7%から下降を続けている。





読書形態は多様化

「読書を趣味とする」人の比率が日本で下降しているというデータに憂慮の声が上がるのは不思議ではない。しかし、“読書”の定義は世代によって認識が異なることも予想される。一概に“読書習慣”の浸透が中国で進み、日本で読書離れが進んでいるとみなすのは早計ではないか。

昨今では電子書籍はもとより、オーディオブックの利用が増加している傾向がある。速読法なるノウハウはかねてより存在したが、“タイパ”重視の若年層では“2倍速”読書(聴書)が珍しくなく、結果として趣味としての読書に時間を投じることが少なくなったという見方もできそうだ。デジタル技術の進化により、人々の読書の形態は多様化が進んでいる。(編集:耕雲)



”日本本”への注目度も高く、本屋大賞を受賞した「成瀬」シリーズも中国の書店アプリから予約注文が可能だ

 参考 




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